地下資源を採掘しない暮らしを・・・

昨年のスペイン南東部地震は、地下水くみ上げが誘発した可能性があるという記事が2012年10月22日の河北新報に載っていました。地震が発生しやすい場所で地中に人為的な変化を与えると予想外の影響が出るそうです。シェールガス採掘地でも地震が増えています。高圧水の地下注入が引き金になっているとみられるそうです。

 江戸時代の思想家安藤昌益は、男は耕し、女は織るということを奨励した人ですが、鉱山の開発にも反対を唱え、次のように書いています。

金気は卵の殻と同じように、この宇宙の外郭である宗統転にあって、天地宇宙の気が雲散霧消しないよう引き締める役割を担っており、人体や万物にあっては外皮となって体を包み、また骨となって体を支えている。同様に、大地にあっては地中に潜んで、土石が崩れないよいうに引き締め、支えている。したがって、人々の欲望に任せて金・銀・銅などの金属を掘り出し貯め込んだりしてはいけない。掘り取れば台地は支えを失って崩れやすくなる

「掘り取れば大地は支えを失って崩れやすくなる」
中越地方の地震についても、北陸自動車道を作るためにやたらとトンネルを掘ったせいだと言っていた人がいました。本当かどうかはわかりません。でも、人間が欲望のまま突っ走ると、思わぬしっぺ返しがあるような気がします。

尖閣諸島の問題も、竹島の問題も、地下に眠る資源を自分たちのものにしたいということで争っているわけですが、掘り出そうなどと考えずに、そっと眠らせておくことはできないでしょうか? そうすることがお互いの合意事項になれば、争う必要もなくなると思うのですが… そして、安藤昌益が言うように、耕すこと、織ることに熱心に励むならば、エネルギー問題も解消し、つつましくも幸せな暮らしが手に入るような気がします。