想定外？

　「小さく生きるということ」にコメントを下さった臼井さんとの出会いは、サティシュ・クマール氏（ガンジーの継承者）来日の時でした。
　サティシュさんはシャロムで美味しいカレーを作ってご馳走してくださいました。レシピをもらい、私も家で作ってみましたが、サティシュさんのように美味しいカレーとはなりませんでした。料理でも想定外はつきもののようです。微妙な匙加減もあります。レシピだけでは名コックにはなれません。何度も繰り返し料理をして、体得していく技術というものがあります。想定外の事態に対処でき、どんな時も美味しい料理を出せるようになって、初めて、プロの料理人と言えるのではないでしょうか？
　ところが、今の日本の専門家はレシピだけ書いて、名コックを気取っているような気がします。そして、全ては下請け任せです。味見もせずに美味しいはずだと主張しているようなものです。
　市民のほうも、大学教授という肩書きだけで、その人の言うことは正しいと、盲信してしまうとすれば、お殿様の言うことにひれ伏していた時代と何も変わっていません。
　自分の頭で考え、学び、自分の責任で判断すること。それが自立ということです。