中古車とバス

 津波で自動車を失った方が大勢いらっしゃいます。そのため中古車の需要が増え、中古車が値上がりしているようです。それでも、自動車がないとどこにも行けない地方では、背に腹は代えられません。震災で多くのものを失った方々が、普段よりも高い値段で中古車を購入しなければならないとは・・・
 私たちは、新しい未来を作っていく必要があると思います。石油もいつまでもあるわけではありません。ピークオイル到来、つまり、油田から石油がふんだんに出てくる時代は終わりつつあるとも言われています。いつまでも、乗用車を乗り回せる時代が続くとは思えません。であれば、この震災を機会に、バスなどの公共交通機関を整備できたらと、思います。
 今、被災地で地域を循環するバスを走らせることができれば、自家用車という足を失った方々が、利用してくださるのではないでしょうか? 公共交通機関を復活させるまたとないチャンスのような気がします。そして、それができれば、これまで運転ができないために外出を諦めていた人々にも朗報となります。弱者に優しい街づくりができるのではないでしょうか? そして、渋滞や大気汚染の問題も解決されるでしょう。そんな新しい街づくりを夢見ることができれば、素敵だなと思います。
 すぐにバスを走らせることが難しくても、カーシェアリングなどの助け合いの輪が広がっても良いですね。そして、他の地方でも同様の取り組みが広がっていけば、石油への依存度を減らすことができます。
 脱原発を目指すとすれば、自然エネルギーが整備できるまで、当面は火力発電に頼る度合いが増えるでしょう。貴重な石油を大切に使うためにも、自家用車を減らすことが急務のような気がしています。新しい未来は思い描くことから始まります。