チャップリンの『独裁者』ラストの演説より

Machinery that gives abundance has left us in want. …More than machinery we need humanity. More than cleverness, we need kindness and gentleness.
 「たくさんの物を生み出す機械によって、わたしたちはもっと必要、足りないという状況に追い込まれている。・・必要なのは機械よりも人類愛、賢さよりも親切と優しさ…」    チャップリンの『独裁者』ラストの演説より

 先日、「ガンジーさんに関心を持ったきっかけは?」と、ある方から聞かれました。それで、思い出しました。そもそもは、チャップリンの映画『独裁者』のスピーチだったことを。特にここに挙げた部分が心にとまり、チャップリンはすごいことを言っているなと思ったのです。でも、「機械によって欠乏が引き起こされている」?? その時は、わかるようでわからなかったのです。
 ただ、チャップリンの自叙伝を読むと、ガンジーに影響されて、機械の弊害について考えるようになったとありました。ガンジーねえと、心に残っていました。
 それから何年もたって、たまたまインドに行ったときに、ガンジーの著書を読むことになったのも、このような経緯があったからです。そして、読んでびっくり・・・・こういうことだったのだと・・・機械によって私たちがどんなに、もっと欲しい、まだ足りないという気持ちにさせられているか… さらに、失業状態に追い込むことで、実際に必需品まで手に入らないようされた人たち・・・機械は決して、豊かさも幸せももたらしてはくれないのだと、ものすごくよくわかったのです。
 それ以来、ガンジーさんのこの思想を伝えることと、機械の奴隷から脱却するために手足を使う糸紡ぎがライフワークとなりました。