自由は私たちの手の中にある。

 植民地当時のインドの人々には、選挙権はありませんでした。英国政府が塩に高い税金を課しても、支払うしかありませんでした。
 そういう中でガンジーは、海水を煮詰めて塩を自分たちで作ることを奨励しました。英国政府が用意したものを買わなくても、自分たちが手足を使うことで、自由を取り戻すことができる。自由は私たちの手の中にあると、ガンジーは人々に教えたのです。これが、インド独立運動のハイライト、塩の行進です。
 糸を紡ぎ、衣類を自給することも、英国製の衣類をお金を払って購入する代わりに、手足を使って自由を取り戻す取り組みでした。
 選挙の結果に一喜一憂するよりも、手足を使って本物の自由を取り戻すことに今まで以上に邁進したいと、私は思っています。

円卓会議でロンドンを訪れたガンジーはそこでチャップリンに会いました。チャップリンガンジーから大きな影響を受けました。チャップリンの映画『独裁者』の最後のスピーチにも、ガンジーの思想が色濃く反映されています。少しだけ引用しました。全文はリンク先をご覧ください。

dictators die, and the power they took from the people will return to the people. And so long as men die, liberty will never perish.
独裁者は死に、人々は奪われた力を取り戻す。命をささげる人がいる限り、自由はなくならない。

You are not machines! You are not cattle! You are men!
あなた方は、機械ではない。家畜でもない。人間だ。

Soldiers! Don't fight for slavery! Fight for liberty! In the seventeenth chapter of St Luke, it is written the kingdom of God is within man not one man nor a group of men, but in all men! In you! You, the people, have the power - the power to create machines. The power to create happiness!
兵士たちよ、隷属のために戦うな。自由のために戦かおう。ルカ17章に、「神の国はあなた方の中にあり」と書いてある。一人でも、数人でもなく、すべての人の中にある。あなたの中にある。皆さん一人一人が力を持っている。機械を作る力があり、幸福を生み出す力がある。

You, the people, have the power to make this life free and beautiful ・・・- let us use that power - let us all unite. Let us fight for a new world - a decent world that will give men a chance to work - that will give youth a future and old age a security.
この人生を自由で美しいものにする力が、あなた方一人一人にある。・・その力を使おう。みんなで手をつなごう。新しい世界のために戦おう。人に仕事の機会を与え、若者に未来、老人に安心がある、そんな品のある世界のために戦おう