4月6日は何の日?

 昨日(4月8日)はイースターでしたから、その前の金曜日は、イエス・キリストが十字架にかかった日、受難日と思った方もいらっしゃるかもしれません。
 確かにその通りですが、82年前、1930年4月6日にある歴史的な出来事が起こっています。つまり、これです。塩の行進のクライマックスです。
 1930年3月12日にガンジーら一行は、ダンディの海岸に向けてサバルマティ・アシュラムを出発しました。241キロの道のりを25日かけて歩き4月6日の朝、身を浄めたガンジーは海岸に降り立ち、自然に結晶した一塊の塩をつまみあげました。これを合図に、インド全土で塩専売法に違反する塩づくりが始まりました。
 当時、英国政府は塩の専売制を敷き、植民地インドで塩を作ることを禁止し、塩に法外な税金をかけ、インドの富を吸い上げていました。
 そこでガンジーは、塩税の支払いを拒否しようと考えたわけです。ただし、専売の塩を買っておきながら、税金は支払わないというのではなく、自分たちで塩を作ろうと決意しました。ここがガンジーのユニークなところです。人々が活発に仕事に従事することで、道徳的な退廃を防ぎ、失業問題を解決し、自分たちの力に目覚めていく・・ここに、ガンジーが目指した、自治・独立がありました。
 東電に抗議するために電気料金の不払いをしている人もいますが、私は、ただ乗り的な運動は、道徳的に有害な気がしています。塩と違って、電気を自分たちで作るのは難しいのですが、使用量を減らすことなら、できると思うのです。原発ができる前の、70年代のような暮らしを始めてみてはいかがでしょうか? 電気に頼る代わりに、手と足を使ってできることはたくさんあるはずです。

 昨日は、キリストが復活したイースターでもあり、お釈迦様の誕生日でもありました。いろいろなところで熱い祈りがささげられたことでしょう。祈る静かな時間の中で与えられるインスピレーション・・・現代の暗闇の問題を解決するたくさんの智慧がつまっていることでしょう。ガンジーも祈りの人でした。